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特別セッションの紹介

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特別セッションI「複雑流体の流動現象とレオロジー」

オーガナイザー

高橋勉(長岡技術科学大学),服部高明(日本ポリエチレン),梶原稔尚(九州大学)

 レオロジーは単純な流れ場で評価した流動特性をもとに複雑流体の挙動を明らかにし,様々な流れ場における流動を正確に予測することを目的のひとつとしています.しかし,高分子材料は非線形的な粘弾性特性を有し,流動によるミクロ的・マクロ的な構造変化や相変化,フィラー添加による異方性の発現なども生じるためレオメータで評価した粘度曲線だけで成形加工時の流れ場を正確に予測することは困難です.レオメータによる単純な流れ場で得られた流動特性だけでは評価できない複雑な試料,複雑な流れ場など,成形加工に関係する諸問題とレオロジーの関係について議論し,レオロジーの重要性を再認識したいと思います.

特別セッションII「ゴム・エラストマー」

オーガナイザー

河原成元(長岡技術科学大学),山本祥正(東京工業高等専門学校),西谷要介(工学院大学)

 ゴム・エラストマー材料は,生ゴム(原料ゴム)を架橋して作られる三次元網目高分子であって,外力により変形しても負荷を取り除くことにより瞬時に元の形に戻る特徴があります.このゴム弾性に加えて,生ゴムに固有の粘弾性がゴム・エラストマー材料の特性を決めるといっても過言ではありません.これらの特性を実用に供するに当たっては,カーボンブラックやシリカ等のナノ粒子を分散させるための配合工程,ゴムや樹脂等のポリマーをブレンドする混練工程,成形工程および架橋工程といった高度な成形加工技術が要求されます.それ故,ゴム・エラストマー材料に関する成形加工技術に関し,最新の研究成果に関する情報交換および意見交換を行うことが強く求められています.本セッションでは,ゴム・エラストマー材料に関わる発表を広く募集し,新しい科学および技術とこれに伴う工学新領域を開拓していくことで,全く新しい視点による成形加工技術につながる討論を進めたいと考えています.

特別セッションIII「自然に学ぶ成形加工」

オーガナイザー

魚津吉弘(三菱レイヨン),奥崎秀典(山梨大学),三俣哲(新潟大学)

 持続可能社会の実現を目指して,ネイチャーテクノロジーやバイオミメティクスと呼ばれる自然に学ぶものづくりが,再び脚光を浴びています.以前より注目されてきた人工筋肉などのアクチュエータやセンシングなどに代表されるロボティクスを指向した機械系分野や人工光合成や人工酵素などの化学系分野は現在でも活発に取組まれています.一方,近年電子顕微鏡技術の進化をベースに進展が著しいナノテクノロジーを駆使し,蛾の眼の反射防止機能,蓮の葉の撥水機能に代表される生体表面のナノ・マイクロ構造に学ぶ材料系分野での研究も盛んになっています.しかしながら「自然の技術体系」を実際に工学技術に移転できた例はわずかです.様々な分野の研究者が集う当学会において,自然に学ぶプラスチック材料の設計・開発の可能性ついて議論を行いたいと考えています.

特別セッションIV「トキめきつながる北信越の成形加工」

オーガナイザー

亀田隆夫(三光合成),佐藤 隆(日本ゼオン),岡田哲朗(富山県プラスチック工業会)

 新潟県を中心とした北陸・信越地域は,精密な金型や成形加工業が盛んなところです.また,これらを支える成形機やその周辺機器メーカーも存在し,その中で,多くの商品が生み出されています.来年にはこの北信越地域が新幹線開業によりさらに強く結ばれるようになります.そこで,この地域の現場を支える企業や公設試の成形加工についてのユニークな取り組を語り合いたいと思います.北陸・信越地域の皆様からの様々な発表を期待しております.

地域セッション

オーガナイザー

明歩谷英樹(新潟県工業技術研究所),水野渡(富山県工業技術センター),吉村治(金沢工業大学),雲竜常宗(福井県工業技術センター),久松徳郎(山形銀行)

 北陸・信越地区を地盤として,成形加工および関連分野で優れた技術を有する企業が一堂に会するセッションを予定しています.

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